2012年のシーズン最後の雪かき道場は、富山県南砺(なんと)市の旧城端(じょうはな)町北野地区。通常の雪かき道場は一泊二日コースですが、南砺市での開催は1日コースの凝縮コースです。
新潟市から参加するスタッフにとっては、雪の影響も考慮すると、当日の朝4時くらいに出ないと間に合わないので、さすがに前泊することにしました。前夜祭は、砺波市でうどんを食べて元気をつけました。
右下の写真は、参加者の皆さんに休憩時間に配るおやつ。汗をかいたあとは、甘いものやしょっぱいものが食べたくなりますので、いろいろ詰め合わせているところです。
さて。開催日当日。今回の開場は、南砺市北野公民館。数名の参加者は、会場近くの城端(じょうはな)線の城端駅に9時集合でしたが、前日からの豪雪で、電車は動いているのか!?!? ・・・駅に問い合わせたところ、朝イチ便は運休した様子でしたが、9時の便は動いているとのこと。ひとまず安心。
も、つかの間。電車に乗っている参加者から「城端の駅までもうすぐのところで電車が止まりました!」と。結局、待ち合わせ場所の城端駅から4つ前の福野駅までスタッフの車を飛ばして迎えにいくことに・・・。でも何とかピックアップすることが出来て、一安心・・・。
スタッフは、会場に着くと、まずノボリ旗をセットします。車で来る人たちのために、まず目印をつけます。もちろん、これは除雪作業中のサインでもあります。
そして、開場前に、現地の師範の皆さんと打ち合わせ。当日の段取りや除雪するお宅などの情報を共有します。
今回の参加者は21名。大阪府から夜行バスに乗ってきた高校生や、愛知県などからの参加もありました。1日コースの凝縮版の道場でも、まずは「雪かき道<越後流>指南書」を用いた安全講習からスタートします。
筆頭師範代K氏と、師範代Kの絶妙トーク(と呼ばれている)掛け合い漫才のようなノリ(だと自負している)で、安全講習を楽しく、そして真剣に学びます。参加者はもちろん、地元の師範の皆さんも真剣に講義を聞いてもらいました。
室内での講義のあとは、いよいよ実践。降りしきる雪の中、カンジキを履いて公民館前のグラウンドを歩きます。北野地区の地元の人たちは、あまりカンジキを履く習慣はないようですが、カンジキを履くことによって、1.5mほど積もった雪の上でも、あまり埋まることなく、歩くことができます。おやおや、途中でカンジキが脱げる人も・・・。果たして道場の認定証はもらえるのでしょうか。
次に、スコップとスノーダンプの基礎講習。1回の除雪作業は、1〜2時間の作業であったとしても、雪国では1〜2週間、さらに1〜2ヶ月以上も続けなければならない作業です。いかに効率よく多くの雪を、そして疲れないように除雪できるかがポイントです。
いつかどこかのボランティアセンターへ行くことになっても、そこでスコップやスノーダンプを壊してしまわないように、丁寧かつ安全に使えるように学びます。
その頃、北野公民館の厨房では、地元のお母さん達が昼食の準備をしています。雪かき道場は、初心者への安全講習と技術指導はもちろんですが、地域にとっても「ボランティアを受け入れる」という訓練も兼ねているのです。昼食作りも、いわば炊き出し訓練という位置づけなのです。
ほんの一時間程度の作業でも、お腹が空きました。今日のメニューは何でしょうか? お母さん達に、今日のメニューを説明してもらいましょう。
地元でとれたお米や食材。「いとこ煮」やこんにゃくおでんのような「あんばやし」。見たこともないメニューが並びます。
中でも私が気に入ったのは「シルクコロッケ」。なんでも、シルク=絹が練りこまれているとか!
さて。地元の厚いおもてなしの後は、いよいよ実践活動です。午後からは4つの班に分かれて、集落内へ除雪に出かけます。
この班では玄関前の除雪。素人でも、人数が多く集まれば、なんとか形になりそうです。
どの班も、一人暮らしのお宅の除雪を担当しました。ここのお宅は、もうすぐ89歳になるおばあちゃんの一人暮らし。築100年の立派な家屋ですが、玄関から通りに出るまでの道が、雪の壁で覆われていました。Before(左)→After(右)で、こんなに綺麗になりました。
作業が終わる頃になると、一時、日が差してきました。自分達の作業の達成感も味わいながら、記念撮影。
そして修了式。カンジキは脱げましたが、もちろん皆さんに「初級コース」の認定証を授与しました。メディア取材もありましたが、いつか放映されるのかな・・・。
そして北野地区からのお土産もありました。南砺市のキャラクター「
NANTO君」の焼印つきのどらやきと、飴てす。
雪かき道場の会場として訪れたこの南砺市。地元の師範いわく「こんなに多い雪も、一ヶ月もすれば消えてしまうんだよ」と。でも「この雪がおいしい水となり、田畑を潤す」と。たくさんの温かいもてなしに、春になったら、また遊びに来たいですね。

そして皆で記念撮影。ほんの一日だけの除雪体験でしたが、少しでも地元の方々のお役に立てたら幸いです。
そして会場を後にする参加者たち。私たちスタッフも後片付けを済ましてから、地元の師範や料理を作っていただいたお母さんたちに別れを告げて、
新潟へ。
雪かき道場は、たかが初心者ボランティアの除雪技術や安全講習の場。しかし、一方で地元の受け入れ訓練の場でもあり、都会と地域をつなぐツーリズムの要素も持っていて、そしてメディアなどを通して、除雪事故を防ぐための啓蒙活動をしています・・・。
雪かき道場シーズン2012も、各地の皆様にお世話になりながら、無事に終了することが出来ました。また来シーズン、どこかの雪国でお会いしましょう。